吟醸みその仕込み真っ最中
吟醸みその仕込み真っ最中、お味噌も造っています。2011/11/11
吟醸味噌の原材料となる大豆=地元の契約農家・池上貴明さん達の手によって特別に栽培された津久井在来大豆が実りの時期を迎えました。
五月の種まきから約五ヶ月、今年の夏の暑さに耐え、秋の冷気を経てからの収穫です。今年の大豆の葉は台風にもめげずまずまず。収穫直前の秋の大豆畑は、一見すると、あまり絵になりません。夏の枝豆のような青々とした葉が茂っているわけではなく、大豆の茎も葉もすでに茶色に退色しているからです。
(写真)夏の大豆畑の様子
茎や葉は大切な養分を子孫である豆に十分いきわたる様に手渡し、自分は役割を果たし終えたように朽ちていくのです。干上がったように見える殻の中からは、生命力溢れるまん丸な大豆が、まさに飛び出さんばかりに詰まっています。
(写真)収穫期の様子
(写真)津久井座来大豆です
大豆畑から泉橋の味噌蔵までは車で五分の距離。地元の土と水で育まれた大豆は、検査 を経て蔵へと運ばれ、同じく地元の水と米とを用いた酒蔵の麹により、地元産の味噌へと 姿を変えていくのです。
(写真)津久井在来大豆の検査時の様子。関係者の皆さんと記念撮影しました。(H22年春)
お味噌の仕込みは、春と秋の2回にわたります。
秋口の日本酒の仕込みが始まる時と、春先の日本酒の甑倒しの後の5月ごろまで、日本酒の製造で培った麹の技術を活用して「米麹みそ」の製造をしております。
仕込みを行う場合は、大豆を煮る3日前からまず米麹作りを始め、その後、この米麹と煮豆、食塩を混合し仕込みを行います。 その後約8ケ月ほどの熟成期間を経て吟醸味噌が出来上がります。
正午近くまで約三時間以上煮続けた大豆を桶に入れて煮汁も一緒に味噌蔵へと運びます。
味噌蔵では、すでに酒蔵で造られた米麹が大豆の到着を待っています。
泉橋では米麹と大豆の割合は一対一の同割で使用します。熱々に煮あがった大豆を適温になるまで自然放冷し、塩、米麹と手作業で混ぜ合わせてから、ミンサーと呼ばれる機械で、塩麹と大豆とをミンチ状にしていきます。まるでひき肉を作っているよう。
ミンチ状になった味噌の元を手作業で丁寧に空気を抜きながら、桶に詰めこんでいきます。
詰め込まれた味噌の元は、熟成庫へと運ばれ、静かに醗酵、熟成を待ちます。
泉橋酒造の吟醸みそ。1kg入1,260円、 400g入588円(税込)です。