酒米研究会の土壌分析検討会を開催
さがみ酒米研究会の土壌分析検討会でした。研究会の農家6名と神奈川県農業技術センターの岡野氏、JAさがみの大矢氏、そして、泉橋酒造の私の9名でした。
内容は、お正月に集めた各田んぼの土壌の分析結果から、今年の土づくりの方向性などが確認されました。
傾向としては、土壌中のリン酸(P2O5)が昨年の夏・秋の暑さの影響で沢山使われてしまった、というものでした。ほとんどの田でリン酸が少なくなっていたので、稲は暑さに負けないためにリン酸を多く必要としていたことがうかがえます。
その他、勉強会として話し合った内容は、●イネに対するケイ酸の収量への影響、●泉橋酒の雄町の田んぼの経年調査結果、●種子の温湯(おんとう)消毒について、●チェーン除草について、●たい肥使用時の注意点、などでした。
特に、雄町の冬期湛水田の調査結果では、毎年調査をしているのでいろいろと面白いことが分かってきています。≪冬期湛水+無肥料+農薬不使用≫
(写真)冬期湛水の様子。
例えば、ずっと無肥料なので田植え直後の成長が遅い傾向があるため、(農薬を全く使用していないのに)害虫が非常に少ないことがまず挙げられます。これは、害虫とされる虫たちは、痩せた筋肉質?の稲より、肥料の効いたメダボリックな稲に卵を産み付けようとすることから来るようです。また、同じく病気も全く確認されていないのです。
ただ、昨年は暑かったので蔵のスタッフによる除草が、草の成長に追いつかず、天候の影響以上に草にやられ収量減となってしまいました。そこで、チェーン除草機を新たに作り直そうという計画になりました。そんな感じの会でした。(お酒は出ません)。
次回は3/29に総会と杜氏さん達との新酒の検討会(飲み会?)です。(文:橋場)