酒米の栽培契約会
4/22は午後から、5月から始まる米作りに向けて、さがみ酒米研究会の農家さんと泉橋酒造との栽培面積の契約会でした。弊社では98%を地元栽培米で賄っていますので、この契約からその年の米作り(酒造り)がスタートします。
例年は、3月末に行っています。しかし、今年は3/11東日本大震災が起こり、その後の日本酒の出荷の落ち込み、この先の景気の不透明感、原発事故の行方など不安な要素が多くあった為に、本日まで約1ケ月弱ですが、契約を待って頂いていたのです。おそらく、農家の皆さんも不安だったことだと思います。
いろいろと考えたのですが、結果として契約の内容は、0.5ヘクタール減、つまり、モロミ1本分だけ減らし、ほぼ例年通りの面積を契約しました。
今はいろんな要因で出荷量は減少したままですが、自然環境や生産農家さんの生活のためにも、うちの社員さんの生活のためにも、そして、うちのお酒と共に一緒に営業をしてくれているお得意さんのためにも、そして、何より応援してくれている愛飲家の皆さんの期待に応えるためにも、更に日本の経済のためにも頑張って減らさないことにしました。
(でもちょっとだけ減らしましたが・・・)
夏場の天候が収穫量に影響を与えることも考慮しなければならず、昨年のように今年の夏・秋が暑過ぎたりすると また収穫量が少なくなることも予想され、冬に米が不足してしまう可能性もありますのであまり極端に減らせませんでした。
本年度の地元・海老名市、座間市での栽培面積合計は24.5町歩(ヘクタール)となり、やはり海老名市内の田圃の約1割に相当する面積です。栽培品種は、8割が山田錦、それに、亀の尾、雄町、神力、飯米と続きます。販売用のコシヒカリとキヌヒカリについては、昨年と同量の契約を致しました。
(酒米の契約は、これ以外に川崎の山田錦、相模原市の山田錦、大和市の酒米がそれぞれ少しずつあります。これで、泉橋酒造のほとんどです。)
契約の仕方は、米の俵数ではなく、栽培面積契約をしています。これは、その年の天候によって単位面積当たりの収穫量は前後しますし、酒米については、研究会の米はすべて泉橋酒造にしか来ませんので、収穫分はすべて買い取りが基本ですから当然ですね。
しかし、毎年の天候による米の収穫量の差は、結構大きいものです。例えば、20ヘクタール(田んぼ200反、1反は約1,000?)の田圃で、1反あたりお米が30kgずつ天候不順で少なくなったとすると、30kg×200反=6,000kgもの酒米が少なくなってしまいます。6,000kg、つまり、6トンの玄米は、仕込み3~4本のモロミに相当します。
逆に天候がよく豊作の年は、この反対になりますが・・・・。
結構、安定しないもので、常に多めに栽培面積は確保して頂いております。
ちなみに、泉橋酒造自体の栽培面積は、2.5町歩(2.5ヘクタール)で、地元の契約分の約1割を占めています。
さあ、今年の酒造りもGW明けの種もみ温湯消毒から始まります。
まさに「酒造りは米作りから」ですね。
今年も酒造りを始められることを感謝しつつ・・・。