蔵元日記

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2012/04/05

冬期湛水(とうきたんすい)の効果

泉橋酒造では、神奈川県相模川左岸土地改良区(いわゆる用水路組合)と共同で3年ほど前から冬期湛水(とうきたんすい)をしています。(海老名市からもご協力を頂いています)

(写真)冬期湛水をしていない圃場。冬草と春草がびっしり。

(過去には、不耕起移植栽培も実験しましたが、いくつかの理由で半不耕起移植栽培に移行しています。)

 その実験圃場の稲刈り後の秋から、春にかけて田に水を張る「冬期湛水」の効果を写真に収めました。場所は、泉橋酒造のすぐ裏手。雄町や亀の尾、山田錦を栽培する圃場です。

(写真)冬期湛水をしている圃場。草は見事に抑制され、生えていません。

 冬期湛水により、まず微生物の活性化しワラの分解が進み、肥料の効果が生まれます。

そして、決定的なのは、水を入れない田には冬草、春草が被い茂るのに対して、湛水した田はほとんど草が生えず、ワラや切株の分解が進んでいます。

(写真)冬期湛水をしている圃場。田植えまでにトラクターで耕うんする回数がぐっと減らせます。

これにより、トラクターによる耕うん回数も半分になり、化石燃料の使用を少なくすることも、つまり、ガソリンやディーゼル油の節約もできます。

 他に問題がないわけではありませんが、近所に農家さん達とうまく話をしながら、実験の田だけでなくもっと今年度は広げて行きたいと考えています。

 

 

 

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